1995年4月、知的障害を持つ人たちが自らのほんとうに望む生活ができているのか、そして私たち支援者は彼や彼女らを抑圧することなく支援ができているのかが、大きな課題となっていました。
そのような状況の中で身体障害者の自立生活センターで行われているピア・カウンセリングをパンジーでもとりいれ、知的障害を持つ人達が日常の中でサポートしあう関係がつくれないだろうかと、くにたち援助為センターに相談をもちかけたのが、パンジーでピア・カウンセリングを始めるきっかけとなりました。
以来、みんなでその日をわくわくと待つ雰囲気が定着してきているのと同時に、自分に自信をもつ事、仲間同士助け合う事の大切さをしっかり実感しているのを感じます。
また、パンジーでは、当事者の人達が学校などに講演に行っています。そこで、自分たちのやっていることや、これからしたい事などを話して、多くの共感を得ています。これも、ピア・カウンセリングなどを通じて、まず自分を認めること、そして、うれしかった事や悲しかった事を話しても、みんながその気持ちを受け止めてくれることを実感し、自信がついてきたからだと思います。
職員はピアカンでいうところの「ピア」(仲間同士)ではありません。そのことに寂しさを覚えると同時に、ピアカンがもっとピアな間で育っていってほしいと思ってきました。
そのため、これまで身体障害者にリーダーをお願いしてきました。また、最初の2〜3回はピア・カウンセリングの手法を知っている職員が入りましたが、当事者の人たちが職員を注目しがちになるので、それ以降、職員は入らないことにしました。
そして、5年を経た今、原則を大切にしながらも、「知的障害を持つ人をリーダーとしたピアカン」があってもいいなと思うようになってきました。そして、近い将来、知的障害を持つ人達が「ピア・カウンセラー」として、「知的障害を持つ人が知的障害を持つ人の相談にのること」が社会的に認められる日がくることを願っています。
西尾 一美
(『“自己実現を展く環境”を創る』より転載)
2000-10-21
ピア・カウンセリング
posted by パンジー at 21:23
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